前林明次は身体と環境の接点としての「聴覚」や「音」に焦点をあて、体験の「場」としての作品を提示している。ICCビエンナーレ'97においてAudible Distanceが準グランプリを受賞、1998年にはアルスエレクトロニカ98(リンツ)において入賞する。99年に発表したSonic Interfaceは聴覚の変化が知覚に及ぼす影響を作品化したもので、秋葉原TV2(東京)、DEAF 00(ロッテルダム)、Villette Numerique(パリ)等で紹介される。また01年にはICCの無響室で立体音響技術を利用したサウンドインスタレーション、[I/O] distant placeを発表する。
【Radio room】 「この作品において「ラジオ」は、いま、ここに、空間、時間を引き寄せるためのブリッジとして象徴的に機能することになるでしょう。「聞くこと」のシミュレーションによって、私たちはそこに対応する現実の不在をはっきりと意識しながら、同時にある時間や空間が意識に立ち上がるのを感覚するという二重性を体験することになるでしょう。」(前林明次)